株式会社カインズ
事業内容:ホームセンター事業を中核に、全国店舗展開とオリジナル商品開発を通じた製造小売業、デジタル戦略によるIT小売企業への変革を推進
従業員数:13,486名(2025年2月末現在)
株式会社カインズ様は、「IT小売業」への変革を目指しSalesforce活用を急拡大させていましたが、自社エンジニアが開発業務と運用管理業務の双方を兼任していたため、生産性の低下に悩まれていました。そこで、前向きな自走姿勢とテラスカイグループの強固な連携体制を信頼し「Salesforce人材派遣サービス」を導入。その結果、運用管理を専門チームへ集約したことで自社エンジニアが9割以上のリソースを開発業務へ充てられるようになり、生産性が劇的に向上。Salesforceの安定運用と、共通設定の一元化によるガバナンス強化を両立されました。
| 課題 |
|
|---|---|
| 導入 サービス |
TOSS|TALENT |
| 効果 |
|
ーーまずは自己紹介をお願いします。
田中様:私は現在、情報システム事業部でカスタマーサービスプラットフォーム部とコーポレートソリューション部の2つの部門を兼任しています。2020年に入社し、当初はCRM領域を担当していましたが、現在はSalesforce全般に加えてAWSなども担当範囲に広がっています。
ーーカインズさまの事業概要と、DXへの取り組みについてお聞かせください。
田中様:当社はホームセンター事業を中心に、お客様のくらしをサポートする商品やサービスを幅広く提供しています。近年は”ホームセンター”から”IT小売業”への変革に向けて、デジタルを活用した新たな顧客体験の創出と業務効率化を推進しています。
DXの取り組みとしては、実店舗でのショッピング体験とデジタルの融合を図る「OMO(Online Merges with Offline)」に注力し、お客様にとってより便利で快適な購買体験を提供できるよう努めています。
ーー貴社におけるSalesforceの活用状況について教えてください。
田中様:当社は2019年にSalesforceを導入しました。当時はCRMや「CAINZ PickUp(カインズピックアップ)」というシステムの活用から始まりました。現在ではその規模は大きく広がり、約70名のエンジニアが関わって70以上のプロダクトを開発しています。
特に注力しているのは、店舗の生産性を高めるアプリ開発とCRMやCS(カスタマーサクセス)対応の領域です。当初は2名でスタートしたエンジニア体制も、今では社員が30名弱、外部パートナーを含めると約70名が開発に関わる大規模なチームとなりました。
——外部エンジニアの活用を検討するきっかけは何だったのでしょうか?
田中様:当時、テラスカイと一緒にSalesforceの開発標準を作るプロジェクトを進めていました。しかし、自社のエンジニアが開発業務と運用管理業務の両方を担うことで、開発に集中できないという課題があったのです。当時はオペレーションに半分近くの時間を割くエンジニアもおり、開発の生産性が下がってしまっていました。
それと同時に、5つのチームが別々にアプリを開発していたため、ガバナンスが効かないという問題もありました。そこで、管理業務を専門に行うチームを立ち上げることを決めたのです。
ーーテラスカイ・テクノロジーズのサービスを導入したきっかけを教えてください。
田中様:当時、テラスカイがテラスカイ・テクノロジーズを立ち上げたばかりで、「派遣エンジニアのサービスを新しく始めるのですが、ご興味はありますか?」とのお話をいただいたのがきっかけでした。
ちょうど、外部エンジニアの助けを求めていたタイミングだったこともあり、まずはテラスカイ・テクノロジーズのエンジニアさん1名にジョインしていただきました。スピード感が求められている時期でもあったので、他社と比較検討はあまりしなかったですね。
ーーまずは1名からのスタートでしたが、現在は3名のエンジニアを派遣させていただいています。外部エンジニアの活用を本格的に決めた理由を教えてください。
田中様:本格的なサービス導入の決め手は、仕事に対する姿勢です。技術的な不明点があった場合でも、自分たちで解決しようとするような前向きな姿勢で業務にあたってくれる点はとても頼もしいと感じました。
また、テラスカイ・テクノロジーズとテラスカイとの密接な連携体制がある点も大きな安心感がありましたね。実際にテラスカイの豊富な技術ナレッジやサポートも活用できる環境だったので、テラスカイ・テクノロジーズのエンジニアの増員をさらに進めていきました。
成功企業のbefore→Afterをまとめて確認
お気軽にお問い合わせください
ーーテラスカイ・テクノロジーズのエンジニアは、貴社でどのような業務を担当していますか。
田中様:お三方には管理チームのメンバーとして、主にSalesforceの設定やオペレーションやユーザー管理、CS(カスタマーサクセス)からの問い合わせ対応などをお任せしています。例えば、店舗コードの追加・お客様へのポイント付与など、日常的に発生する運用管理業務も担当業務の一部です。
それ以外にも、Salesforceのバージョンアップ対応の準備や社内向けガイドラインのアップデートなども実施してもらっています。また、最近ではユーザーの申請内容をExcelに取り込み、登録作業を自動化できるプログラムを作成するなど、より高度で挑戦的な仕事にもチャレンジしてもらっています。
ーーテラスカイ・テクノロジーズのエンジニアの業務に取り組む姿勢や仕事の内容について、どのように評価されていますか。
田中様:テラスカイ・テクノロジーズのエンジニアの方々は、自ら課題を見つけて積極的に動いてくれるので非常に頼もしい存在です。毎朝30分ほどのミーティングで進捗を確認し、その後はチャットで連絡を取り合っています。円滑なコミュニケーションがとれているので、安心して管理業務を任せられています。
現在は3名の方々にジョインしてもらっていますが、一人ひとりに特定の業務を任せるのではなく、すべてをローテーションで担当してもらっています。特定の業務に人が固定される「属人化」を防ぐため、運用業務を3つのラインに分けて週替わりで担当してもらっているのです。全員がすべての業務をこなせるようになり、急な担当変更にも対応できる体制が整っています。
また、最初の頃は当社社員が管理チームをまとめるリーダーを務めていましたが、現在はテラスカイ・テクノロジーズのメンバーの一人にリーダーを任せています。テラスカイ・テクノロジーズのエンジニア同士で密に連携をとってくれているので非常にありがたいですね。
3人とも真面目な性格で、業務に真摯に向き合って対応していただいています。業務の難易度が高いような場面でも3人で話し合ったり、分からないことを素直に質問してくれたりする姿勢は非常にありがたいです。
先ほどお話しした朝のミーティング以外にも、Salesforceのエンジニアが集まるミーティングがあるのですが、そこにも積極的に参加してもらっています。そこで社員とも信頼関係を築いてくれており、社員と直接やりとりをしてもらうことも増えましたね。
——テラスカイ・テクノロジーズのエンジニア参画による成果について教えてください。
田中様:まず定量的な成果として、自社のエンジニアの生産性が劇的に改善されました。導入前は運用管理業務にリソースの半分を割くエンジニアもいましたが、いろいろな改善を経て、現在では9割を開発業務に充てられるような状況になっています。
そして現在、カインズでは250店舗、3万人以上のユーザーがSalesforceを利用していますが、この大規模環境の安定運用を3名の専門チームで実現できています。以前は複数のエンジニアが運用管理業務を分担していたことを考えると、大幅な効率化を達成できたと感じています。
また、ガバナンスが効くようになったことも重要な成果です。以前は開発を担当しているエンジニアが個別に設定変更を行い、環境の不整合が発生するリスクがありましたが、現在は共通設定を管理チームに集約して一元管理しています。これにより、安全で安定した運用体制を確立できましたね。
ーーSalesforceの活用における今後の展望を教えてください。
田中様:今後はSalesforceのプラットフォームをより深く、そして幅広く活用していきたいと考えています。現在はData CloudやTableauも使い始めており、これらの領域も広げていきたいです。
また、Salesforceの環境を常に最適な状態に保つため、Apexコードやフローのボリュームチェックなどを自動化し、自走できるような仕組みを作っていきたいです。今はこれらのチェックを管理チームが実施し、私に確認を求めて、その後エンジニアと議論するという流れですが、今後は管理チームが主体的にSalesforceの最適化を進めてくれるようになるのが理想です。
ーー今後、テラスカイ・テクノロジーズのサービスをどのように活用していきたいとお考えですか。また、テラスカイに対してご要望などがあれば教えてください。
田中様:テラスカイ・テクノロジーズには、今後も運用管理業務をメインでお任せしていきたいと考えています。特にData Cloudや将来的に必要となるデータ管理の領域で、より深く関わっていただけると嬉しいです。
テラスカイ・テクノロジーズに対するリクエストとしては、最新のSalesforce製品に関する知識をアップデートし続けていただきたいですね。エンジニアの方々には最新の知識を常に取り入れ、私たちのビジネススピードに合わせて支援領域を広げてほしいと考えています。
ーー最後に、貴社のDXにおける今後の展望についてお聞かせください。
田中様:近い将来、AIの活用が当たり前になる時代が間違いなくやってきますが、AIを活用するためには、まずは社内のデータがきちんと整理されていなければなりません。そのため、データを整理することを常に意識しながらシステムを構築していくことが重要だと考えています。
また、ベイシアグループ全体でSalesforceの活用がさらに広がっています。カインズで培ったノウハウをグループ内で横展開することで、グループ全体における開発生産性を高めていきたいです。最近ではグループ内でコミュニティを立ち上げ、ナレッジ共有を進めており、このような取り組みを通じてグループ全体の開発スピードを高めたいと考えています。
※本記事は、2026年2月時点での内容になります。
現在、Salesforce人材派遣サービスは、TOSS TALENTとして提供させていただいております。
担当者からのコメント
カインズ様では、複数のチームによる開発が進むことでガバナンスが効かない、運用業務が開発リソースを圧迫しているといった課題がありました。そこで、単に依頼された作業をこなすだけでなく、ルールの策定と共通設定の一元管理により、ガバナンス強化と安全な運用環境の構築に注力しました。
私たちは3名でご支援を行っているのですが、それぞれの業務をマニュアル化し、ローテーションして対応することによって、属人化も防いでいます。
頻度が高い業務は自動化をし、より多くのご要望を受けられるように工数を最適化しています。
結果として、カインズ様のエンジニアの皆様が本来の開発に9割のリソースを充てられる体制を共に構築できたことは、私たちとしても大きなやりがいです。
成功企業のbefore→Afterをまとめて確認
お気軽にお問い合わせください