Salesforceを現場に溶け込ませる!売上成長率400%の裏側を支えた「Slack連携」4つの奮闘記
- 3 日前
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この記事でわかること
営業とシステム管理者のコミュニケーションエラーを解消する、Slackワークフローを用いた「システム相談・要望の起票システム」
営業の報告文作成や二重報告の手間をなくす、「商談受注のリアルタイムSlack通知」と「Salesforce画面からのSlack直接送信」
外出先からのスムーズな入力で営業活動のブラックボックス化を防ぐ、「SlackからのSalesforce活動入力」
目次
「Salesforceを導入したものの、なかなか現場に入力してもらえない」
これは、多くの企業が直面する共通の壁です。
私たちテラスカイ・テクノロジーズも、かつては全く同じ課題を抱えていました。
本記事では、Salesforce定着化に悩んでいた私たちが、コミュニケーションのインフラである「Slack」を活用してどのように突破口を見出したのか、具体的な取り組み事例を4つご紹介します。
Slackと連携させる前のSalesforceの課題
まず、私たちが直面していた運用面でのリアルな課題からお話しします。
Salesforceの活用について、当時は大きく分けて3つの壁が現場に立ちはだかっていました。
Salesforceのデータ入力率が低い
営業から「入力項目が煩雑すぎて、どこをどう直してほしいかという改修要望すら上げづらい」という不満が溜まっていた
結果として、そもそもSalesforceへのログイン率が下がっていた
これでは、どれだけ社内会議で「しっかりデータを入力してください」と注意を呼びかけても、運用は改善されません。
そこで、私たちは視点を変えることにしました。
営業メンバーはSalesforceにはログインしなくても、社内のコミュニケーションインフラである「Slack」は毎日チェックしています。
「現場をシステムに無理やり合わせるのではなく、現場がすでに毎日使っているSlackの中に、Salesforceの機能を溶け込ませていけばいいのではないか」
この発想の転換が、私たちのプロジェクトの大きな転換点となりました。
日常のインフラであるSlackとSalesforceを繋ぐことで、情報入力や連携にかかる現場の精神的な負荷を、極限まで引き下げるための取り組みが始まりました。
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取り組み①現場とシステム管理者の摩擦を減らす、Slackワークフローを用いた起票システム
起きていたこと
私たちはSalesforceを使いやすく、効果のある仕組みにしたく日々奮闘していましたが、それでも営業とシステム管理者の間にコミュニケーションエラーが発生していました。
営業は「Salesforceは入力しにくいから使いたくない」「要望を上げても、対応までに時間がかかる」と感じていました。
一方でシステム管理者側では、要望が口頭やバラバラなチャットで届くため、詳細が文字として残らず、「これって誰から言われた、どんな要望だったっけ?」「誰がこの対応の担当だったかな?」という確認やタスクの忘却が日常的に発生していたのです。
結果として、お互いの状況が見えないまま、営業はさらにSalesforceから離れ、システム管理者は曖昧な対応に追われるという、部門間の不協和音を生む原因になっていました。
取り組んだこと
現場の「使いづらい」を放置せず、スピード感を持ってカイゼンするために、Slackワークフローを用いたシステム相談・要望の起票フローを実装しました。
Slack上に専用の「#システム相談・要望」チャンネルを設立。現場のメンバーがドロップダウンから『分類(不具合/要望など)』や『対象システム』をフォーム形式で選択して送信するだけで、チャンネル内へ綺麗にフォーマットされたメッセージが自動投稿される仕組みを作りました。
スレッド上で「どなたか、優しくご回答ください!」といった一言を添える工夫をすることで、不具合や要望を気軽に投稿でき、担当者もタイムライン上で見逃さずにすぐフォローできる環境を整備しました。

効果
営業がSlackからボタン一つで投げた要望がクリアに可視化され、システム管理者が「確認しました、早急に対応します!」とスレッドですぐに動き出す構造が生まれました。
これにより営業チームからは、「自分の要望が反映されて嬉しい!」「入力が楽になった!」という前向きな反応が返ってくるようになりました。
システム管理者側も対応状況が整理され、現場が「自分事としてSalesforceを使用してくれる!」という手応えを感じられるようになりました。
取り組み②マネジメント層への伝達遅れを解消する、商談受注のリアルタイム通知
起きていたこと
多くの会社で起きがちな課題かもしれませんが、弊社ではSlack、Salesforce、Excel、口頭、Google Meetといった各種ツールがそれぞれ「独立した孤島」のようになっていました。情報共有のために何度もツールを行き来する大きな手間が発生していたのです。
また、営業がSalesforce上でいくらフェーズを「受注」に進めても、Salesforceにわざわざログインしてデータを確認しにいかなければ誰もその事実に気づけません。そのため、大切な連絡がマネジメント層へリアルタイムに通知されず、次のアクションへの指示出しがどうしても遅れがちになるという課題を抱えていました。
取り組んだこと
営業活動の進捗をリアルタイムに共有するため、営業が商談のフェーズを「受注」に変更した瞬間、Slackの営業チャンネルへ即時に通知する仕組みを構築しました。
企業名や契約開始日・終了日、金額、今後のアクション内容など、次の業務に必要なデータをシステムが自動で抽出し、過不足なく表示してくれます。
また、弊社の商談は種別によって必要な対応が異なるため、商談の種別によって、適切なチャンネルに最適な文面が配信されるように工夫しました。

効果
情報の一元化により、誰が・どこで・どんな成果を出したのかがタイムラグなしに可視化され、全社で喜びやノウハウを共有できる環境が整いました。
マネジメント層は、Salesforceにわざわざ毎回ログインして確認しにいかなくても、日常的に見ているSlack上で「今、何が起きているか」を正確に把握できるようになりました。
また、営業が個別に報告文を作って上司にチャットを送るという無駄な工数がなくなり、大幅な工数削減が実現しました。
受注の事実や経緯がSlack上に一元化されることで漏れが発生しづらい仕組みが完成し、他の営業メンバーにとっても「あの案件はどうやって受注できたのか」をいつでも確認・蓄積できる、貴重な社内ナレッジとなっています。
取り組み③営業の二重報告を減らす、SalesforceからSlackへのメッセージ送信
起きていたこと
商談を前に進める上で、もう一つ現場を疲弊させていたのが二重報告の作業です。
営業にとって、進捗報告は「Salesforceへの入力」と「口頭やSlackでの上司への個別報告」という、完全に二重の作業になっていました。
これが現場の大きな負荷となり、結果として伝達漏れや認識の齟齬が発生していました。
また、外出先や移動中に上司から口頭で受けた重要な指示内容を忘れてしまったという問題も起きていたのです。
一方で管理職(マネジメント)側も、指示の際に対象の商談情報を共有するために毎回複数のツールを行き来するのが大きな手間になっており、お互いに情報共有へのストレスが溜まってしまっていました。
取り組んだこと
この課題を解決するため、私たちは通知を受け取るだけでなく、Salesforceの画面側からSlackへ向かって直接メッセージを能動送信できる、双方向の連携機能を実装しました。
商談レコード上から、カスタム配置した「Slackにメッセージ送信」ボタンをクリックすると、Salesforceの画面内に専用のポップアップフォームが立ち上がります。
営業担当者は、わざわざSlackのアプリに画面を切り替えることなく、Salesforceの画面を見つめたまま、送信先のSlackユーザーを検索し、メッセージを入力して送信することができます。
受信した側には「Salesforce for Slack」アプリ(現在は、Salesforce Automations (Legacy)という名前に変更されています。)を経由して、送信者が打ち込んだメッセージ内容と共に商談の基本情報が届くため、ツールを往復する手間を排除できます。
効果
この機能がもたらしたAfterの効果は、非常に効率的な営業スタイルの確立でした。Salesforceの画面からSlackへ送信されたメッセージカードを起点として、商談情報をみんなで一緒に確認しながら、関係者全員がSlackのスレッド内で非同期に、かつ確実に会話を進められるようになりました。
さらに便利なのは、この機能がスマートフォンでも機能する点です。外出先や移動中の営業メンバーであっても、スマホ画面から1タップで正確な商談データを紐づけたまま社内にヘルプサインを出せるため、情報共有の負荷が劇的に削減されました。

取り組み④営業活動のブラックボックス化を防ぐ、SlackからSalesforceの活動入力
起きていたこと
営業の経験がある方は想像がつくかもしれませんが、移動中にわざわざSalesforceアプリを開いて活動入力をするのは、意外と難しいです。
弊社の営業も「移動先ですぐに活動登録ができず、あとで入力することに…」と後回しにしてしまいがちでした。
しかし、後回しにすればするほど、記憶は恐ろしいスピードで揮発します。
結果として、Salesforceに登録されるのは「訪問した」という結果のみとなり、お客様とどんな経緯で会話したのか、その経緯がわからない状態でした。
マネジメント層にとっても社員が外で何をしているのかが瞬時に分からないためフォローができず、過去のデータが薄すぎて次の提案へのヒントが何も得られないという深い課題を抱えていたのです。
取り組んだこと
そして、最も多くの現場を救った決定打が、この「Slackのチャンネル側からワークフローを利用し、Salesforceの活動を直接入力するフロー」です。
これまではSalesforceを開いて行っていた「顧客訪問記録」や「対応内容」の入力業務を、普段使い慣れているSlackの画面内から完全に移行しました。

Slackのメッセージ入力欄の下にある「Slack活動ToDo登録」ボタンをタップすると、フォームが立ち上がります。
そこで取引先を検索し、活動目的(顧客レポート提出など)、場所、実施内容を打ち込んで送信するだけで、Salesforceの活動履歴がリアルタイムに更新されると同時に、チャンネルへも更新情報が自動通知されます。
外出先からも瞬時に活動登録が可能となり、情報連携スピード向上へ爆発的に寄与しました。
効果
この「Slackからの活動入力フロー」がもたらした成果は非常に大きなものでした。
営業メンバーは、訪問が終わった直後に、スマホからSlackのフォームに打ち込むだけで「移動先でもリアルタイムで活動登録ができる」ようになりました。
これにより、現場でお客様と交わした会話のディテールやニュアンスが、新鮮な状態のままSalesforceに蓄積されます。
データが濃密になったことで、マネジメント側も「社員が何をしているのかが分かるので、タイムリーなフォローがしやすい」「実績の経緯が分かって正しい評価がしやすい」という劇的なメリットが生まれました。
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まとめ
これらの取り組みを通じて、社内の情報流動性は大きく向上しました。
営業メンバーにとっては報告のための二重の手間や心理的負担が大幅に軽減され、管理者側にとっては「現場が今、外で何をしてどんな課題にぶつかっているのか」がリアルタイムに把握できるようになりました。
データが濃密かつ新鮮になったことで、関係者から次の商談を進めるための具体的なヒントやアドバイスがタイムリーに飛び交うように。
これらの取り組みが、私たちが成し遂げた「3年平均の売上成長率400%」という事業成長を底上げする強固なエンジンとなりました。
しかし、私たちのSlack×Salesforceの取り組みは、決してこれで完成したわけではありません。
営業現場だけではなく、全社のコミュニケーションインフラとして、Slackをもっと役立つツールにしていきたいと考えています。これからも現場のリアルな声に寄り添いながら、これからも一歩ずつ泥臭いアップデートとカイゼンを積み重ねていきます。
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